談林サロン

DANRIN SALON

運鈍根の鈍①

2020/07/27

今は情報も多く目先の事をあれこれ考えてしまうと悩みも深くなりますが、
感性の鋭い人ほどその深みに陥りやすいのかもしれません。
お大師様も両親の期待、地元の期待を一身に背負って四国から遥々海を越えて都に登り、
エリートコースに手をかけていました。目先の利だけを考えていれば、そのまま大学に残り官僚となり立身出世することが一番のはずでした。しかし目の前の利だけを見るのではなく、もっと大きな視野で人生を見ていたような気がします。
 お大師様は頭脳明晰で理論も鋭く仏教や経典宗派のことなりにも問われれば丁寧に答えています。しかし理論闘争はされませんでした。鋭く理論闘争するより、もっと大きな視野で仏教を高め広めて人々を豊かにしましょうと語りかけます。